繁盛店を作り上げている店長達には、ある共通する能力があります。
それは「気づく力」です。彼らは「日常の業務」からピンチになりそうな芽を見つけ、それをまだ小さな内に処理してしまいます。
なので、大きなトラブルを招くことがありません。
また、彼らは、「日常の行動」の中から、チャンスの芽も見つける力も持っています。
彼らはそのチャンスの芽を大切に育て、自店舗の業績向上に繋げていきます。
彼らの「気づく力」は決して「勘」や「偶然」ではありません。
彼らは意図的に自分の「気づく力」を高める努力をし、それをフル活用することで、自店舗をスタッフにもお客様にも愛され、安心できるお店にしているのです。
本書では、そんな彼らの「気づく力」を法則化し、店舗運営に悩む店長が彼らと同じように再現できる方法をお伝えます。
書籍の目次
著者のメッセージ
「相手の立場に立てば、違いに気づくだけではなく、そのほんとうの意味が見えてきますよ」
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
さて、あなたは、この本を読んでみて、私が「はじめに」でお話しした、「売上を伸ばすための4つの理由」に気づくことが出来たでしょうか?
あなたが、「気づく力を持つ繁盛店店長」になるのは、この4つの理由に気づき、それを実践することが出来たときです。その時あなたは、繁盛店の店長やマネジャーとして後輩や部下に対して、「気づく力」の高め方・活かし方を伝授することが出来る様になっているでしょう。
「気づく力」の本質は「相手軸思考」にあります。
いくら気づいても「自分本位」でそれを活かそうとしても上手く生きませんからね。
気づいたことを活かすには、お客様やスタッフの立場で考えることが大切なのです。
※「相手軸」については、拙著「『競合店に負けない店長』がしているシンプルな習慣」(同文舘出版)で詳しく語っていますので是非合わせてお読み下さい。
店長にはとてもたくさんの仕事があります。いつも忙しいですよね。
毎日、目の前の仕事に追われ、さらに突然のトラブルに振り回されています。
そんな店長は、「繁盛店にお客様が押し寄せるほんとうの理由」や「不振店のスタッフが辞めてしまうほんとうの理由」に気づいていません。しかし、気づいて、それを活かせば、どんな店でも繁盛し、どんなスタッフでも楽しく働くようになるのです。(「どんな」と言うのはちょっと言い過ぎですが・・・)
では、そんな店長が「繁盛のチャンスや不振の脅威」に気づかないのは「そんなことをしている余裕がないから」でしょうか?
いいえ、違います!
「繁盛のチャンスや不振の脅威」それらの「芽」に自ら気づこうとして行動をしていないからなのです!「チャンスや脅威の芽」は、あなたの目の前にあります。
それに自ら「気づこう」とすれば、今以上にもっとたくさんの「チャンスや脅威の芽」に気づくことが出来、「気づきを活かす繁盛店店長」になれるのです。
私自身も新人店長の頃から「気づきを活かす繁盛店店長」であったわけではありません。
恥ずかしながら、目の前のチャンスや脅威の芽に気づかず、みすみす大きな魚を逃し、大切な右腕を失い、大変な損失を会社に与えてしまった経験は、一度や二度ではありません。
ただ、ありがたかったのは、私の周りには、私よりもはるかに優秀なものすごい店長や素晴らしいスーパーバイザーや素敵な上司たちがたくさんいました。私は、そんな彼らから「店長として大切なこと」をたくさん学ぶことが出来たのです。その最たるものが「気づく力」そして「気づきを活かす力」なのです。
私は、「店長の成長を通じて業績を向上させる」と言う仕事をしています。
私のライフワークは、そんな店長達が「店長という仕事ってムチャクチャ楽しい!」と思う店長を1人でも増やすことで会社の業績を高め、それにより世の中に貢献することです。
そんな私が、その想いを込めて語らせていただいた本書が、少しでもあなたの「気づく力」の向上のお役に立てたのなら最高に幸せです。ありがとうございました。
代表
松下雅憲